本居宣長
Motoori Norinaga

 本居宣長 1
 本居宣長 2
 本居宣長 3 本居宣長 4
作家名
本居宣長 もとおり のりなが
作品名
四五百森歌
作品詳細
掛け軸 紙本水墨 緞子裂 本居弥生箱
本紙寸法51.2×35.8
全体寸法(胴幅)53.6×123.5㎝
註釈

永享五年大将軍のいせまうでにしたがひ
たる尭孝大僧都の道のにきに
此ころの月見るよひのもりなくば
なほ旅人のたちやよらまし

三月廿一日のところに記せり

又季吟法印の道の記に
木間もる月にそふらしよひのもりみやこを思ふ心づくしは
此所はよいほの森といへど和哥所法印よひのもりといへるにしたがへりと有
此森今はわが殿の御城となりて陰なる里のにぎはひ栄ゆること
を思ひてよめる
氏の戸もさゝで月見るよひのもりめぐみのかげのくもり
なきよは
よひのもり木高きかげに里人の家居もしげくいま
ぞさかゆく 宣長

こはわが翁のはうし世に木間もる月にそふらしといふ所までかきてかきさしおかれたるが
ありければ、よひの森都を思ふといふより大平が書そへたるなり。そも翁がみずがらかけるが有ければそれにならひて、もじのさまも似たらんさまにと心してかけるなり。見ん人なあやしみそ 大平

【解説】
宣長の養子、本居大平の跋文に、「木間もる月にそふらし」の後は、大平自身の加筆であると記されており、その通り、宣長に似せて書かれていても、あきらかにそれ以前とは違う筆跡、墨色となっている。