D-400 福沢諭吉
Fukuzawa Yukichi

 福沢諭吉 1
 福沢諭吉 2
 福沢諭吉 3 福沢諭吉 3
作家名
D-400 福沢諭吉 ふくざわ ゆきち
作品名
詩書
価格
280,000円(税込)
作品詳細
掛け軸 紙本水墨 緞子裂 合箱
本紙寸法30.3 ×136
全体寸法43.9(胴幅)×207㎝
作家略歴

福沢諭吉
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コンディション他

【翻刻文】
誰道名優伎絶倫
先生遊戯事尤新
春風五十独醒客
却作梨園一酔人
丁亥(明治20年)春初観演劇

【読み下し文】
誰か道(い)う名優の伎(わざ)は絶倫なりと
先生の遊戯事はなはだ新たなり
春風五十独り醒むるの客
却って梨園の一酔人となる

前に申す通り、私は江戸に来て六年目に初めて上野と云う処を見て、十四年目に初めて向島を見たと云うくらいの野暮だから、勿論芝居なども見物しとことはない。少年のとき旧藩中津で、藩主が城内で田舎の役者共を呼び出して芝居を催し、藩士ばかりに陪観させる例があって、その時に一度見物して、その後大阪修行中、今の市川団十郎の実父海老蔵が道頓堀に興行中、或る夜同窓生が今から道頓堀の芝居に行くから一緒に行こう、酒もあると云うから、私は酒と聞いて応と答え、ソレから行く道で酒を一升買て、徳利を携えて二、三人連れで芝居に這入り、夜分二幕か三幕見たのが生来二度目の見物。ソレから江戸に来て、江戸が東京となっても、芝居見物のことは思い出しもせず、またその機会もなくして居る中に、今を去ること凡そ十五、六年前、不図した事で始めて東京の芝居を見て、そのとき戯れに、
誰道名優伎絶倫
先生遊戯事尤新
春風五十独醒客
却作梨園一酔人
と云う詩が出来ました。これを見ると私が変人のようにあるが、実は鳴物は甚だ好きで、女の子には娘にも孫にも琴、三味線を初め、又運動半分に踊りの稽古もさせて老余唯一の楽しみにして居ます。元来私は生れ付き殺風景でもあるまい、人間の天生に必ず無芸殺風景と約束があるでもなかろう思うが、何分私の性質と云うよりも少年の時から様々な事情がコンな男にして仕舞たのでしょう。(続く)

『福翁自伝 福澤全集緒言(明治31年、1898)』の内、(品行家風 / 初めて東京の芝居を観る)より

福沢諭吉、52歳の書。
本紙に若干傷みあり。

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