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D-717 伊達政宗

D-717 伊達政宗Date Masamune

伊達政宗
伊達政宗
伊達政宗 伊達政宗
作家名
D-717 伊達政宗だて まさむね
作品名
細川忠興(三斎)宛書状(自筆)
価格
1,150,000円(税込)
作品詳細
掛け軸 紙本 金襴緞子裂 合箱
本紙寸法51.7x37
全体寸法(胴幅)62.5x122㎝
作家略歴
コンディション他

【原文】
  御首尾違不申候処扨々忝候
  今朝南禅寺中数寄ニ
 昨日御登城之由及承候間
参御報延引申候かしく
 内々自之も可申入かと存候キ
 廿ニ日者信門も是御出候へ
 廿四日北野先約仕候へ共へ
 是者申延も安存候何も明
 日辺自之可得御意候恐惶
 謹言
    七月十九日 政宗(花押)

       松陸奥守
   細越刕様
      尊答 政宗

【読み下し文】
昨日御登城の由、承り及び候間(そうろうあいだ)、内々これよりも申し入るべきかと存じ候(そうら)いき。二十二日は信門(しんもん)もこれへお出で候。二十四日、北野へ先約仕いり候えども、これは申し延ぶるも安く存じ候。何れも明日辺り、これより御意を得べく候。恐惶謹言。
   御首尾違(たが)い申さず候処、扨々忝(さてさてかたじけな)く候。今朝南禅寺中数寄に参り、御報延    引申し候。かしく
七月十九日 政宗(花押)
「細(川)越州様尊答松(平)陸奥守政宗」

【現代語訳】
 昨日、〔伏見城へ〕ご登城されたとお聞きしましたので、内々に私からご招待するべきかと存じました。
 二十二日は信門(宣如光従)が私の〔伏見の?〕屋敷にお越しになります。
 二十四日はすでに〔ある人(たち)と〕北野へ行く約束をしていますが、この北野行きは容易く延期することができます。
 何れにしても、明日あたりに私からご意向をお伺いします。
 〔追伸〕あなたのご都合に合わせるということで、
〔ご招待をお受けくださるというお便りをいただき〕
ありがとうございます。
 今朝は南禅寺での数寄(茶の湯)に行っておりまして、お返事が遅くなりました。
   (元和五年)七月十九日政宗(花押)
  「細(川)越州様尊答松(平)陸奥守政宗」

【解説】
宛所の「細越州」は細川忠興(永禄六年〈一五六三〉~正保二年〈一六四五〉)。忠興が越中守を称するのは慶長元年(一五九六)九月~元和六年(一六二〇)閏十二月、この間の元和元年十二月までは羽柴姓を称し、細川姓はそれ以降。政宗の自署・花押の形、七月十九日に政宗が在京していることから元和五年のもの。文中「信門」は東本願寺門主(第十三代〈東本願寺としては二代目〉)の宣如光従(慶長七年〈一六〇二〉~万治元年〈一六五八〉、門主在任:慶長十九年〈一六一四〉~承応二年〈一六五四〉)。

【関連史料】
伊達政宗文書・補遺(九)」(『市史せんだい』所収)所載補号(〈元和五年ヵ〉七月2 5 2 0 9二十日付木下右衛門延俊宛書状)。『仙台市博物館調査研究報告』掲載予定。

本紙、経年の傷み。