【原文】
痩篁両三箇
倚石占平安
莫使漁翁見
恐渠為釣竿
細香写併画
【訓読】
痩篁、両三箇
石に倚りて平安を占(し)む。
漁翁をして見せしむること莫(な)かれ
恐らくは、渠(かれ)、釣竿と為(な)さむ。
細香写す併(なら)びに画く。
【訳文】
痩せた竹が二三本、
それでも石に根をからませて、平穏に過ごしている。
決して漁師の爺さんに見せてはいけないよ。
たぶん、釣り竿に切られてしまうのさ。
細香が題して、描いた。
本紙に多少ヨゴレ、小折れ、ヤケあり。