内藤湖南
Naito Konan(Naitou Konan)

内藤湖南 1
内藤湖南 2内藤湖南 3
内藤湖南 4
内藤湖南 5内藤湖南 6+内藤湖南 7内藤湖南 8
作家名
内藤湖南 ないとう こなん
作品名
秋懐七絶
作品詳細
掛け軸 紙本水墨 緞子裂 象牙軸 共箱 二重箱入
本紙寸法33×133.3cm
全体寸法51.4×209cm
註釈

越禽胡馬思何限
牢落半生天一涯
風雨連宵秋満目
燈前空理舊題詩

越禽胡馬、思ひ何ぞ限らん。
牢落半生、天一涯。
風雨連宵、秋は目に満つ。
燈前空理、旧題の詩。

【意訳】
故郷を想う気持にどうして限りがあろう。
無益なこの半生は、思えば天の果てに一人でいるようだった。
連夜の風雨で周りは一面秋の色となり、
私は灯火の前で空理をひねり、一人古事についての詩を作っている。

【越禽胡馬】
「胡馬北風に依り、越鳥南枝に巣くう」(「文選」古詩十九首)より。胡馬は北風の吹くたびに胡国を慕っていななく。越と言う南方の鳥は北の土地に連れていっても、南方の枝に巣をかける。故郷の忘れがたいことのたとえ。