原三渓(原富太郎)
Hara Sankei(Hara Tomitarou)

原三渓(原富太郎)1
原三渓(原富太郎)2
原三渓(原富太郎)3
原三渓(原富太郎)3
作家名
原三渓(原富太郎) はら さんけい(はら とみたろう)
作品名
鵜飼図
作品詳細
掛け軸 絹本淡彩 緞子裂 合箱
本紙寸法41.4×132.5cm
全体寸法62.1×205cm
註釈

【原文】
老来壱咲壮心勘 毎迎美人厭語年
白髪白雪当加黒 携君亦上月明船
 大正癸丑夏保遊於岐阜○兄鵜飼、薄昏与同人泛舟而
 泝山之下、江声急而孩歌相応、戯賦一絶、示同人。々々
 亦当相憐。三渓併識。

(七言絶句)

【訓読】
老来りて壱たび咲う壮心の勘。美人を迎えるごとに年を語るを厭う。
白髪白雪、まさに黒を加うべし。君を携えてまた上り、月は舟を明るむ。
 大正癸丑夏、岐阜に保遊し、○兄と鵜飼を見る。薄昏に同人と舟を泛べて、
 山の下に泝のぼる。江声は急にして孩歌は相応す。戯れに一絶を賦して同人に示す。
 同人また相憐れむべし。三渓併識

【訳文】
年をとってから、久しぶりに元気を取り戻して笑うことができた。
美人といっしょにいるときは、年のことは語りたくない。
白髪や白雪には、黒い色を加えたほうがいい。
君と共に川をさかのぼると、月が明るく舟を照らす。
 大正癸丑(大正二年・一九一三)の夏、岐阜に保養に出かけ、○兄といっしょに鵜飼を 見た。夕暮れ時には、同人と舟を長良川に浮かべて、金華山のふもとを遡行する。
 水はごうごうと流れははやく、子供の歌が聞こえてくる。戯れに絶句を詠んで同人に  呈した。同人よ、互いの老境をあい憐れもうではないか。三渓併識